みなさん、ハイサイ! 宮古島で小さなカフェ&自家焙煎所「空流珈琲(Quru Coffee & 96 Coffee Roastery)」のオープンを目指して準備中のQuru&Tomoです!
突然ですが、みなさんは宮古島が誇る超・刺激的な奇祭「パーントゥ」をご存じでしょうか?
全身にヘドロのようなドロっドロの泥をまとって、異臭を放ちながら集落を爆走する3体の神様。 国指定重要無形民俗文化財であり、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている、まさに宮古島が世界に誇る伝統行事です。
……が、実はこのパーントゥ、近年「観光客からの激しいクレーム」やトラブルに悩まされているのをご存じですか?
今回は、宮古島で暮らす・商売をする僕たちの目線から、パーントゥの凄まじい魅力と、島を訪れるみんなで守りたい「リスペクトの精神」について、語り尽くします!
第1章:そもそも「パーントゥ」ってどんな神様?
パーントゥが爆誕(出現)するのは、宮古島市平良地区の「島尻(しまじり)」集落(旧暦9月上旬)と、上野地区の「野原(のばる)」集落。特に有名なのが島尻のパーントゥです。
数百年前に島尻の浜に恐ろしい仮面が漂着したのが起源とされており、約30kg(!)ものツル草を体に巻き付け、鼻を突く強烈な異臭が漂う「神聖な井戸の泥」を全身に塗りたくった姿で現れます。
そのミッションはただひとつ。 「集落内を暴れ回り、人や家、車に容赦なく泥を塗りつけて、災いを払い福をもたらすこと!」
新築のおうちにも、ピカピカの新車にもドカドカ入っていって泥を塗りたくる! 地元のおじぃやおばぁは、泥を塗られても怒るどころか大笑顔。
「あが〜!神様、ありがとうね〜!」と、お酒やお寿司を振る舞って感謝する。 これぞ、数百年受け継がれてきた集落の愛おしい厄落としの風景なのです。
第2章:「服を汚された!」高級ブランド服で突撃する観光客の謎
しかし……! 近年、この伝統行事が「観光イベント」としてSNSなどで広まった結果、悲しい衝突が起きています。
おしゃれな花柄ワンピースを着て高級カメラを抱えた観光客の女性が泥を塗られてショックを受けたり、中年の男性が「本気で怒っている!」と激怒したり……。 過去には、泥を塗られたことにブチ切れた観光客がパーントゥ(神様の中の人)に暴行を加えるという衝撃の事件まで起きてしまいました。
……いやいやいや、ちょっと待ってください(笑)!
「汚された!」って怒るけど、パーントゥは『泥を塗るのが仕事』の神様ですよ!?
テーマパークでお化け屋敷に入っておいて「脅かすな!」と怒ったり、プールに行って「濡れたじゃねえか!」とキレるようなものです(笑)。
パーントゥは、観光客を楽しませるための「お化け屋敷のアトラクション」でも「テーマパークのキャラクター」でもありません。 地元の人たちが何世代も大切にしてきた「ガチの厄払い儀式」なのです!
あまりのクレームの多さに地元の保存会も頭を抱え、「一時は中止も検討した」というほど追い詰められました。現在では直前まで開催日を公表しなかったり、観光協会も大々的な宣伝を控えたりと、文化を守るための必死の防衛策が取られています。
第3章:ナマハゲも困惑!? 全国で起きている「草食系化」の波
実はこれ、秋田県の「ナマハゲ」でも同じような問題が起きています。 「泣く子はいねが〜!」と家に上がり込むナマハゲに対し、近年は「幼児虐待だ!」「子供がトラウマになる!」なんて苦情が寄せられ、すっかり大人しくなった「草食系ナマハゲ」が増えているのだとか……(涙)。
でも、それって文化の魅力を自分たちの手で殺しているようなものですよね。
沖縄大学の須藤准教授も指摘されていますが、「訪れる側は事前にその行事の意味合いを調べ、地元の人が大切にする神様として尊重する」こと。これが何よりも大切です。
もしパーントゥを見に行くなら……
- 100円ショップのカッパか、捨ててもいいボロ服で行く!
- 高級カメラやスマホはジップロックに厳重封印!
- 泥を塗られたら「よっしゃー!これで今年無病息災だぜ!」とガッツポーズ!
これくらいの準備と心の余裕を持って、「お邪魔させていただきます」の精神で参加するのが、粋な大人の旅ってものですよね!
第4章:空流珈琲も「泥を塗られるような愛される存在」になりたい
僕たちが城辺地区で準備を進めている「Quru Coffee & 96 Coffee Roastery」も、こうした宮古島の歴史や文化を心からリスペクトしています。
店舗兼住宅は「お隣がリアルな牛舎」という強烈な立地(笑)。 牛さんの鳴き声も、風に乗ってくるカントリーアロマ(?)も、全部この島の大切な営みであり日常です。
完璧にコントロールされた都会の便利さを求めるのではなく、「その土地のありのままを愛し、面白がること」。
パーントゥの泥だって、考えようによっては「神様から直接もらえる最強の美容パック&厄除け」ですからね! 僕たちも、お店のオープン前にパーントゥに遭遇したら、自ら頭から泥に突っ込んで「商売繁盛の厄払い」をしてもらいたいと思っています(笑)。
おわりに:伝統を守り、共に笑える未来へ
観光客も、地元の人も、移住者も。 みんながお互いを尊重し、島の伝統を「すごーい!」「ありがたや〜!」と笑顔で受け入れられたら、宮古島はもっともっと素晴らしい島になります。
先人が繋いできた「綾道(あやんつ=美しい道)」を絶やさないために。
みなさんも宮古島でパーントゥに会うときは、ぜひ「泥まみれになる覚悟と最大の笑顔」をポケットに忍ばせて遊びに来てくださいね!